2005年10月28日 金曜日

時代は萌え系から伊良部系へ 「銀盤カレイドスコープ」を見よ

なんだがアニメ界は相変わらず
萌えだ癒しだ
のオンパレードですな。いささか食傷気味です。

といっても変に気取った
フジテレビ木曜日深夜の路線
にも虫唾が走りますが。

と、そんなときにいいのが始まりましたぜ。ダンナ。
それが

「銀盤カレイドスコープ」!!!!

放送はテレ東の土曜日の深夜二時過ぎとかです。
・・・って誰が見るんだよ!

かくゆうオレも
「やりすぎコージー」(寺門ジモンを本気で嫌がりながらも筋肉を見せられた途端に目がハートになった大橋未歩に爆笑)
を見た流れでダラダラとテレビを付けていたら
タマタマやっていたのを見ただけですからね。
完全にノーチェックでした。
そりゃ、そうだ。
タイトルからして、やる気のかけらもないからなあ・・・。

で、どんな内容かというと・・・。
伊良部(元メジャー)が美少女になったと思いねえ。

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・・・まあ、想像しにくいだろうけど・・・。

「16歳のフィギュアスケーター桜野タズサは、
自他共に認める100億ドルの美人だが、愛嬌はゼロ。
期待の実力派のはずが、試合で結果が出せない彼女に、
ある日、カナダ人少年ピートの幽霊が取り憑いてしまい大混乱!
さらに減らず口が災いし、
強烈なマスコミの集中砲火を浴びるタズサに、
トリノ・オリンピック出場権を勝ち取ることが出来るのか・・・?

フィギュアスケート界を震撼させる
性悪ヒロインの最凶伝説がいま始まる!」
(テレ東のホームページより引用)

全盛期の千葉すずに桑田と伊良部を足したような感じとでもいいましょうか
・・・完全に視聴者の感情移入を拒否していますな。
味噌なのは

「自他共に認める美人で天才」

というところ。
普通、この手のスポ根アニメ(「エースをねらえ」~「カレイドスター」)というと、
「自分の才能に無自覚な普通の女の子が周りに助けられながら
一流への階段を上っていく」
というのが基本ですが、
このヒロインはいきなり一流ですからね。しかもそのことを鼻にかけている。
プライドが高く傲慢だから友達もいない・・・。
いや、むしろストイックに自らの道を進んでいるから、あえて周囲を避けているのかも。
というと伊良部というよりは広島の前田か・・・。
で、オレはこういう女の子が大好きなんだな。自分に自信を持って突き進むストイックな女が。

もう一つの味噌は幽霊のピート。
この手の設定だと
「ヒカルの碁」
を思い出すけど、彼に取り憑くのは碁の天才の霊だったからね。むしろ歓迎するものだった。
「カレイドスター」
のヒロインに取り憑いた精霊も良きアドバイザーだった。
が、このピート。
ただの陽気なカナダ人なんですよ。つまり役立たず。
タズサからすると

迷惑なだけ

なんです。

しかも、霊とは感覚を共有している。見るもの感じるもの全て。
だから、風呂に入るときも着替えるときも目隠ししないといけない。

ただ、普通のヒロインなら上手く折り合いをつけるんでしょうけどね。
何せ女伊良部な「性悪ヒロイン」ですから。
ピートにひたすら嫌がらせを繰り返すんですよ。
熱湯風呂に入ったり、
タバスコ一気飲みしたり、
壁に頭打ち付けたり・・・

自分も同時に苦しむことを引き換えに
陽気なカナダ人をイビる邪悪な笑顔に頭が下がります。

でも。傍から見ると、
ただ自分を苛めているようにしか映りませんから。
「オリンピックのプレッシャーで気が狂った」
とさらに周囲から距離を置かれてしまいます。

・・・というのが第一話。

で。第二話はさらに強烈だった。
いや、アニメ史上のみならずテレビ史上に残るものだったといえよう。

陽気なカナダ人と感覚を共有するタズサ。
つまりプライベートが全く存在しない。
そんな彼女の最大の問題は

・・・・・・・排泄!

そう。あのトイレで排泄する感覚まで共有しているんです!
プライド高き16歳の美少女には
耐え難い生き地獄
でしょう。

だから、彼女はひたすら我慢するのです。排泄を。
が、一方で。タズサはピートの最大の弱点がトマトだということを発見します。
女伊良部が黙って見過ごすはずがありません。
早速、大量に買い込んでむさぼるようにトマトを食うは食うは。
もちろん、周囲は蒼ざめた顔でその奇行を見て見ぬフリです。

苦しむピート。勝ち誇ったように笑うタズサ。・・・しかし。
トマトを食べれば食べるほど、ずっと我慢してきた便意が・・・!
それでも彼女は食べ続けます。凄まじい便意と戦いながら。
その自らを顧みないストイックなまでの悪意は崇高ですらあります。

そして、クライマックス。
ライバルスケーターとの対談でプライドをぶつけ合うタズサ。
決まった!
と思ったその瞬間・・・

問答無用の便意

が襲い掛かってくるのです!
何もかも忘れてトイレへ駆け込むタズサ!

そして・・・黒バックの画面に水洗の音をBGMにしながら
テロップが淡々と流れます。

「桜野タズサ 16歳 彼女はこのとき、一番大切なものを失った」

・・・狂ってる!

ただ、こういう風に書くととんでもない
変態アニメ
が展開されているように思われるかもしれませんが。
描き方は至ってシンプル。絵も

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な、いかにもなテレ東の女の子向けアニメな感じですし。
だから、なんとなく爽やかなんですよね。
コミカルで楽しい、というか。
それだけに、よく見ないとスルーしてしまうんすよ。
一見、凡百の代アニ系アニメ、と思って。
でも。

それでは、あまりにもったいない!

狂ったことを狂って描くのは簡単ですが、
狂ったことを楽しく爽やかに描くのは大変なことだと思います。
この演出家(タカマツシンジ)の力、なかなかのものですよ。
しかも、脚本には中瀬理香が絡んでいやがる。
「フルーツバスケット」とか「カレイドスター」(!確信犯だったのか)とかで泣かせる話を書いてるんだよなあ。ちなみに昨年の春日アカデミー賞の最優秀脚本賞作家です。
・・・オレの琴線に触れるわけだ。


まあ、とにかく。

「伊良部系美少女の誕生」

という伝説が始まる瞬間に、みんなで立ち会おう!

土曜の丑三つに・・・。

投稿者 春日 : 2005年10月28日 17:13

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 コメント

すげー見たい。

投稿者 水野(カドベヤ) : 2005年11月01日 12:33

ぜひ!
とくに一回目・二回目は狂気がほとばしっていました。
これから段々と大人しくなるとは思うけど。異常に安っぽい画面と夜中の三時という放送時間さえ我慢できれば、きっと楽しめるはず。
ちなみに。これだけ薦めておいて、俺はこの間の放送を眠ってしまって見過ごした。老いた体にあの時間はキツイです(CSのATXでも再放送をやっているからいいけどね)。

投稿者 春日 : 2005年11月01日 15:03

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